乱数生成器

20Q3.06B

FPGA と予測不可能性と乱数 (5)

FPGA 向けの真性乱数生成器 (TRNG) の設計法に関するコースも今回が最終回です.今回も、SR ラッチを禁止状態から保持状態へと移行させた時の挙動 (メタスタビリティ) を利用した TRNG を扱います。前回と異なるのは、最終的な出力ではなくメタスタビリティが解消されるまでの時間 (発振の回数) に注目する点です。 なお、この記事で紹介する TC-TERO (Three-path Configurable TERO) 型 TRNG に関する論文 は、FPGA 関連の世界最大級の国...
20Q3.06B

FPGA と予測不可能性と乱数 (4)

FPGA 向けの真性乱数生成器 (TRNG) の設計法に関するコースの第4回です.今回は、SR ラッチを禁止状態から保持状態へと移行させた時の挙動 (メタスタビリティ) を用いた TRNG の構成と、その改良について紹介します。 なお、この記事の最後に紹介するラッチ-ラッチ構造 (Latch-latch composition) に関する論文 は、電子情報通信学会の Electronics Express (ELEX) 論文誌に掲載されています。オープンアクセスの電子ジャーナルなので、...
20Q3.06B

FPGA と予測不可能性と乱数 (3)

FPGA 向けの真性乱数生成器 (TRNG) の設計法に関するコースの第3回です。今回は、前回に COSO 型、PLL 型の TRNG として紹介した、コヒーレントサンプリングを用いた TRNG やその利用のコツについて詳しく説明します。 なお、この記事で紹介する PLL 型の TRNG を Xilinx 社の最近の FPGA で扱う方法 についての詳細は、記事公開月の月末 (2020年11月) に開催される、日本発の計算機・ネットワーク関連の国際会議である CANDAR の PDAA...
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FPGA と予測不可能性と乱数 (2)

FPGA 向けの真性乱数生成器 (TRNG; True Random Number Generator) の設計法に関するコースの第2回です.今回は、FPGA の回路素子を用いた TRNG に関するサーベイ論文を土台に、FPGA 向きの TRNG の生成手法について、その基本的な考え方を説明します。 今回の記事は、FPGA 関連の世界最大級の国際会議の1つである FPL で2016年に発表された論文 を土台としています。ただ、紹介する手法のうちのいくつかは、私の手元の FPGA ボード...
20Q3.06B

FPGA と予測不可能性と乱数 (1)

愛知工業大学の藤枝です。今期は2つのコースを担当することになりました。 普段は FPGA を使って何か面白いことをしたいと思って研究を進めているのですが、縁あってここ数年ほど、 FPGA の素子を使った 真性乱数生成器 (TRNG; True Random Number Generator) の設計法やその応用について研究しています。このコースでは、そもそも乱数って何?というところから、TRNG に求められる要件、また FPGA 向けのいくつかの TRNG の設計について、ACRi ブロ...
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